ステイホーム中の自宅学習に。経産省のウェブ図書室「スティームライブラリー」を活用しよう!
こんにちは!
コロナ禍で緊急事態宣言が出ている地域もあり、いろんな我慢が強いられる毎日ですね。
家で過ごす時間も多いと思いますで、今回はオンラインで学べるサイトなどをご紹介します。
読書のチャンス!!
コロナの影響でお出かけできず、家にいることも多いこんな時こそ、親子で読書をするチャンスです!
私が住む兵庫県では緊急事態宣言が出てしまっていますが、とりあえず息子たちが通う学校は休校することなく、いろんな制限はあるものの登校しています。
わが家の近くの図書館も、閲覧室や自習室は閉鎖されていますが、貸出や返却は可能です。皆さんも、お近くの図書館が開いていたら、たくさん本を借りて読書を楽しんでくださいね!
ちなみに、私が勤める書店も、通常通り営業してます・・・
大阪や近隣の書店で休業しているところも多いので、お客さんが増加してます。ステイホームで本が必要な方も多いですし、子ども用の問題集などを買い求めるお客さんも多いです。しっかりと感染対策をしながら営業し、皆さんに必要な本をお届けしたいと思います。
(書店やその他のお店でお買い物される時は、しっかり感染対策をして、少人数・短時間でお願いします!)
オンライン教材を手軽に
学校が休校になっている地域では、小中学校でもオンラインで授業を行っている学校も多いですよね。
休校でなくても、家にいる時間が長くなっている子どもたちは、だらだらとゲームをしたり、テレビや動画サイトなどを見て過ごしていせんか?
親としては、動画を見るなら少しでも勉強に役立ちそうな動画を見てほしいですよね。そんな時に役立ちそうなサイトを見つけたのでご紹介します。
先日、通産省(経済産業省)が開設したウェブ図書室「STEAM(スティーム)ライブラリー」です。
(「STEAM(スティーム)ライブラリー」の詳細はこちらをご覧ください↓)
小中高の先生や児童・生徒に向けた、デジタル教材を集めたウェブサイトです。東京理科大やZ会などの民間企業など24団体が協力して、63テーマのデジタル教材を集めています。
教材は、サイトに登録すると動画や文書を無料でダウンロードできますが、登録しなくてもウェブ上で気軽に見ることができます。
STEAM(スティーム)って?
「STEAM(スティーム)ライブラリー」の“STEAM”は、科学、技術、工学、芸術、数学の英語の頭文字をとった言葉で、最近、教育界で注目されている言葉です。
「課題を自ら発見し、解決策を考えることができる力の育成を目指す教育」のことを指すようで、欧米や中国などでは先行して広まっていますが、日本ではまだあまり一般的に知られていないようです。
「STEAM(スティーム)ライブラリー」では、上記の科学、技術、工学、芸術、数学の英語のほか、国語、社会、理科、保健体育など科目でもコンテンツを検索でき、「貧困をなくそう」「飢餓をゼロ」などSDGsのテーマでも検索できます。お子さんの興味のある分野の動画を、気軽に見ることができますよ。
わが家では、次男が卓球をしているので、『スポーツにおけるデータ分析』の中の「卓球におけるプロのデータ分析方法」と「 卓球におけるプロのデータ分析を体験」というコンテンツを見ていました。これは中高生向けで、結構、本格的な内容でした。
小学生向けコンテンツ
ざっとコンテンツを見た感じでは、中学生と高校生向けの動画が多いようですが、小学生向けのものや、ステイホームのこの時期にぴったりの動画もあります。
おうちでできる運動を紹介した「オンライン体育」や「食育」の動画はまさにそれ。他に、『グリム童話「ラプンツェル」を科学的に考えよう』『人類は宇宙で生き抜いていくことができるのか』など、面白そうなコンテンツもあります。
英語版と日本語版の両方があるコンテンツもあるので、中学生以上はリスニングの勉強にもなりそうです。
無料なので、興味があれば、親子で見てみてくださいね。
賢い子が育つ家ってどんな家?東大生が育つ家のリビングにある3つのもの
「頭のいい人」の代名詞とも言える「東大生」。
今回は、東大生のような「頭のいい人」はどんな家庭環境で育つのか、考えてみたいと思います。
最近の東大生イメージ
国公立大学(前期)や私立中高の入試、公立の推薦入試などが終わりましたね。
合格者数が大きく掲載された塾や予備校の折り込みチラシやDMもよく見るようになりました。
「東大○名 合格!」という表記が、塾や高校のレベルを知る基準になっているように、やはり「東大生」は「頭のいい人」というイメージ。
そして最近は、クイズ番組やバラエティ番組で活躍している伊沢拓司さんや松丸亮吾さんの影響もあってか、「賢いだけじゃなくて、気さくでいい人」と、さらにイメージアップしているような印象です。
人によって「東大生」イメージはいろいろかと思いますが、ここでは、ちょっとでも「賢い子に育てたい」と願う親御さんの参考にしていただくために、「賢い人」イメージでの東大生ネタを紹介させていただきます。
リビングにあるもの①
以前、どこかで「東大生が育つ家のリビングには、3つのものがある」ということを聞いたことがあります(どこで聞いたか忘れてしまいました、すみません !)
まず1つ目は、
地球儀
家に地球儀がある、というおうちは多いと思いますが、それが置いてある場所が“リビング”というのがポイントです。
それも、ベストな場所は“テレビの横”だそうです。
国や地域の場所がわからなかったら、すぐに確認できるように。また、日常的に地球儀を眺めながら、国名や首都を覚えたり、あれこれ考えたり。
テレビの横にあると、ニュースなどで知らない国や地名が出てくるとすぐに調べられますよね。
久しぶりに出してきたわが家の地球儀です。
小さな子向けなので、国名がひらがなだったり、漢字にルビがあったり。
わが家にある地球儀は、伯母からのプレゼント。かなり前にもらったものなのでどこのメーカーかわからないのですが、オモチャ感覚でくるくる回して遊びながら眺めていました。もしまだ地球儀がおうちにないなら、お子さんの年齢にあった地球儀を選んでみてはどうでしょうか。
リビングにあるもの②
2つ目は、
図鑑
これも、だいたいお子さんのいるおうちには何冊か図鑑があると思いますが、子ども部屋や勉強部屋ではなく、“リビング”に置いてあるというのがポイント。
疑問に思ったらすぐに調べられ、勉強ではなく、遊びや日常生活の一環として自然に図鑑を見る習慣がつくはずです。親が子どもに何か聞かれたときにも「図鑑を見てみたら」とすぐに声掛けできます。
わが家の場合は、リビングではないのですが、リビングのすぐ隣の部屋の本棚に図鑑がずらりと並んでいます。“図鑑大好き”な長男の宝物です。図鑑が「知的好奇心」を育むのに役立ったのは言うまでもありません。
リビングにあるもの③
3つ目は、
辞書
これも当然、各家庭にあるものだと思いますが、“リビング”に置いておくのがよいそうです。私は、小さめの辞書だったらダイニングの食卓に置いておくのもよいと思っています。
会話の中で知らない言葉が出てきたときにすぐ調べたり、時間がある時にペラペラとめくって言葉の意味を調べたりしていると、お子さんの「語彙力」はぐんぐん上がっていくはずです。
長男が小学生の時に流行った学習法で、「辞書引き学習」というのがありましたが、これは調べた言葉のページに付箋を貼っていくもので、長男はけっこうおもしろがってしていました。興味のある方はご家庭でやってみてくださいね。
(「辞書引き学習」については、こちらをご覧ください)
でも、次男はまったくやらなかったので、興味のないお子さんに無理にさせないでくださいね。勉強というより、遊びの一環として楽しみながら、が理想的です。
まとめ
以上、東大生が育つ家のリビングにあるものは、
- 地球儀
- 図鑑
- 辞書
(正確なデータに基づくものではなく、当然すべての東大生に当てはまることではないことをご了承ください。)
知りたいことがあったらすぐ手に取れる場所に、この3つがある。そんな家庭環境で育つと、知的好奇心が旺盛で、知識や語彙が豊富な「頭のいい人」になれそうですよね!
ぜひこの3つをリビングに置いて、日常的に親子で活用してくださいね。
【読解力を伸ばすコツ②】一つの物語(白狐魔記)を深く読んで楽しさを広げる
最近、私と次男が読んでいる本「白狐魔記」をご紹介しながら、物語を読んで読解力を伸ばしたり、興味を広げていくコツをお伝えします。
作者の斉藤洋さんについて
児童文学作家の斉藤洋さんは、以前のブログでもおすすめ本を紹介していますが、わが家の息子たちも小さな頃から読ませていただいている大好きな作家さんの1人です。
(↓斎藤洋さんの低学年向けの作品を紹介しています)
斉藤洋さんはドイツ文学者でもあり、亜細亜大学経営学部の教授としての経歴もあります。ちなみに、作家として活動されるときは“斉藤洋”、ドイツ文学者として活動されるときは“斎藤洋”と表記されているようです。(斉藤洋さんについての詳細はこちらをご参照くださいね。)
児童文学者としては、幼児から読める絵本や動物が主役の創作童話、史実をもとにした作品や海外文学の再話など、幅広いジャンルの本をたくさん出されていて、本当に尊敬すべき作家さんです。
親子で読める「白狐魔記」
最初に斉藤洋さんの本にハマったのは本好きの長男で、学校の図書室や図書館でいろいろ借りてきて、私や次男もすすめられて読み始めました。
中でも、息子たちが一番ハマっていたのが「白狐魔記(しらこまき)」のシリーズです。
主人公は狐の白狐魔丸(しらこままる)。普通の狐だった彼が仙人に仙術を学んで不老不死となり、人の姿になって歴史上の人物たちと様々なやり取りを繰り広げます。
現在7巻まで発行されていて、息子たちは小学生の頃に6巻まで読んでいます。最初は長男が高学年の時に学校で借りて読み始め、低学年だった次男も兄にすすめられて読んでいました。史実をもとにしたお話なので、次男に理解できるのかな?と思ったのですが、「面白い」といって6巻までどんどん読んでいました。一見、表紙も地味なので難しそうに感じますが、わりと文字も大きく、中学年くらいから物語は理解できると思います。児童向けですが大人も充分楽しめる内容です。
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1~7巻のタイトルと発行年は下記のとおりです。
- 源平の風 (1996年)
- 蒙古の波 (1998年)
- 洛中の火 (2000年)
- 戦国の雲 (2006年)
- 天草の霧 (2010年)
- 元禄の雪 (2012年)
- 天保の虹 (2019年)
“深く読む”とは
私はこの「白狐魔記」をちゃんと読んでなかったので、最近、ふと図書館で借りて読み始めました。1巻の「源平の風」を読んでいると、「懐かしい」といって次男も読み始めました。最初に読んだときは小学2~3年生だった彼も今は中学1年生。日本史も習っているし、内容は以前より理解できたようです。「前に読んだ時よりも面白い」といって私より早く1巻を読み終え、「もう1回全部読みたいから、また借りてきて」と言っていました。
1巻の「源平の風」はタイトルからも分かるように、源平の戦いが舞台で、源義経や家臣の佐藤忠信や弁慶なども登場します。
この物語では、史実上の人物の、教科書ではわからない人柄や感情などが感じ取れるので、読み込むほどに面白さが増します。また、歴史に詳しい人なら、どこまでが史実でどこからがフィクションなのかなどを考えながら読んだり、歴史書と照らし合わせながら読んだり、とさらに興味が広がっていきます。
次男は、「前に読んだときはよくわからなかったけど、歴史の授業で習ったから話がよくわかった。先生が佐藤忠信の話をしていて、その人が白狐魔記にも出てきたから面白かった」と言っていました。大人でもよく、「前に読んだ本をもう一度読んでみると、全然感じ方が違った」ということがありますよね。知識が増えたり、経験を積んだりしてからまた読むと、同じ本でもまた違った読み方ができます。
物語を“深く読む” とは、このように
- 同じ本を繰り返し読む
- 同じ本を、時間をおいて(数年でも)また読む
- 登場人物の気持ちを想像してみる
- 物語の背景を調べてみる
- 同じシリーズを読みすすめる
- 同じ作者の本や関連本を読んでみる
- 周りの人(家族や友だち)と感想を言い合う
などが挙げられます。物語を深く、じっくりと読むことで、より面白さも感じられますし、知識も増えます。読解力や想像力はもちろん、親子で感想を言い合うことで思考力や表現力なども伸びるので、お子さんのお気に入りの本で“深く読む”ということを意識してみてくださいね。
引き続き、私と次男は「白狐魔記」シリーズを読んでみます。長男も最後の「天保の虹」は読んでいないので、読みたいと言っていました。
最後までお読みいただき、ありがとうございます!
【読解力を伸ばすコツ①】自宅で簡単にできる工夫と本以外から伸ばすコツ
国語だけでなく、すべての教科や入試などでも求められる『読解力』。
このブログでも読書を通じて『読解力』を伸ばすことを目指していますが、今回は、より気軽に、おうちでのちょっとした工夫で読解力を伸ばしていく方法についてお伝えします。
子どもが興味を持ちそうな新聞記事を使って(2021年2月3日の読売新聞より)
教科書を読めない子
どんどんデジタル社会になり、将来的に「AIに仕事を奪われてしまうかも!?」と言われている昨今ですが、こんな時代だからこそ、『情報を読み取る力』や『読解力』の重要性がいろんな分野で問われています。
数年前に話題になった「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」の著者としても有名な、国立情報学研究所教授の新井紀子さんは、「クラスの9割くらいは教科書を読めていない」と衝撃的なことを言われています。
この「読めていない」は文字として読めるかどうか、ではなく、文章に書かれてあることを「正確に読み取る」ことができているかということ。それにしても、クラスのほとんどの子が教科書をちゃんと読めていないという状況はかなり驚きですよね!?
【参考文献】
AI vs. 教科書が読めない子どもたち
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一工夫で読解力を伸ばす
こんな話を聞くと、「うちの子は大丈夫?ちゃんと教科書の内容を理解できてるの?」と不安になりますよね。
読解力を伸ばすために、『読書』することはもちろん有効ですが、本の選び方や読んだ後の親子の会話などで、より効果的に読解力を伸ばしていくことができます。
例えば、
- 課題図書になっている本や学校、図書館、メディアなどで『考える力がつく』などと紹介されている本を選ぶ
- 子どもが本を読んだ後に、その本の内容を聞いてみる(親がその本を読んでない場合)
- 親もその本を読んでいる場合、「どうして主人公はそんなことを言ったのかな?」などと子どもの考えを聞いてみたり、親の感想を伝えてみる
- 子どもが自分で選んだ本やお気に入りの本を読んでいる場合、「なぜその本を選んだのか」「なぜ好きなのか」などを聞いてみる
- 子どもにおすすめ本がある場合、親や兄弟に「どこがおすすめか」「なぜ読んでほしいのか」などをプレゼンさせる
などでしょうか。
ここでは読書後の『親子の会話』が重要になりますが、ポイントは、親からあまり“質問攻め”にしないこと。質問攻めにすると子どもは身構えてしまうので、あくまでも自然な『声かけ』で、本の内容や子どもの考えなどを引き出せたらいいと思います。1.については、当ブログでもおすすめ本を紹介していきますので、参考にしてくださいね!
本以外で読解力を伸ばす
ここでいう『読解力』とは、国語的な、物語の筋や心情などを読み取る力のことだけでなく、算数や理科、社会などの問題文を正確に読み取る力のことも指しています。
なので、本を読むことだけでなく、生活の中のあらゆることから『情報を読み取る』→『考える』→『伝える』という練習をすることで、子どもの『読解力』はどんどん伸びていきます。
本以外では例えば、テレビドラマやゲーム、新聞、日常会話、親子ゲンカや兄弟ゲンカ、食レポ・・・などなど。ちょっと意識するだけで、読解力だけでなく語彙力、分析力、表現力・・・といろいろな能力を伸ばせる可能性があります。
わが家の場合は、最近、中1の次男に新聞の切り抜きを読ませて、内容や考えなどを聞く、ということを始めました。本当は本をたくさん読んでほしいのだけど、とにかく次男は部活とクラブ(中学校の卓球部と学外のクラブチームに所属しています)で忙しくて時間がない!そんなお子さんは多いと思いますので、高学年以降は、新聞の切り抜きを読むことなど、短時間で取り組めるもので『声かけ』を工夫してみることもおすすめです。
まずは、あまり難しく考えずに、家庭での身近なことから親御さんの『声かけ』を工夫していってくださいね。
【参考文献】
プレジデント Family 2021年 冬号
「読解力」は家で伸びる!
最後までお読みいただき、ありがとうございます!
【学習まんが比較】歴史の勉強はまんがでスタート!「まんが日本の歴史」学研VS角川
前回、『学習まんが』について記述しましたが、その中でも少しご紹介している「日本の歴史」の学習まんがシリーズについて、今回はもう少し詳しくご紹介しますね。
日本の歴史の流れはマンガで
数ある学習まんがの中でも、特におすすめなのは「日本の歴史」に関するシリーズもの。各出版社が12~20巻前後のシリーズで発行していて、日本の歴史のおおまかな流れがマンガを読むことでざっと理解できます。
表紙は、今どきの漫画家さんによって歴史上の人物が“カッコよく”描かれているものが多く、中はマンガによるストーリーの他にも、挿絵や写真がいっぱい。勉強や読書に抵抗のあるお子さんでも、わりと気軽に手に取って読み進められるようになっています。
歴史の勉強を学習まんがから始めると、
- 『勉強』と身構えることなく入っていける
- シリーズで読むことで歴史の流れがわかる
- イラストがあるのでイメージしやすく記憶も定着しやすい
- 繰り返し読むことで理解が深まる
- 年表や図表、写真による資料も合わせて確認できる
- 学校での学習進度や自分が読みたい時代などを選んで読める
などのメリットがありますが、中でも『マンガ』であることの最大の利点は、3番目の
イラストがあるのでイメージしやすく記憶も定着しやすい
ではないでしょうか。
逆にデメリットというか注意点としては、
- 学習まんがだけで『歴史を勉強している』と安心しない
- 一読しただけで終わらず、繰り返し読む
- 『学習まんが』から教科書や他の歴史関連本へと興味が移るように誘導する
- 『学習まんが』の内容がすべて正しいのではなく、歴史には「諸説ある」ということを理解させる(高学年~)
以上のようなことが挙げられますので、親子ともに気をつけてくださいね。
なぜかわが家には2セット
「日本の歴史」の学習まんがシリーズを、「すでに持ってるよ」というご家庭も多いと思います。また、「興味はあるけど、どのシリーズがいいの?」と購入を悩んでらっしゃる親御さんもいると思いますので、参考にしていただくためにわが家の場合をご紹介しますね。
現在、高2と中1の息子がいるわが家には、学研と角川(KADOKAWA)から発行されているシリーズが1セットずつあります。
なぜ2セットあるかというと(普通は1セットあれば充分ですが)、学研のほうは、長男が低学年の頃に、「そろそろ、何か歴史の学習まんがを読ませたいな」と思った私が書店で購入したものです。
セット買いではなく、その都度1~2冊ずつ、気分やお財布事情にあわせて買い揃えていきました。最初に買ったときは長男も連れていき、各社(学研、集英社、講談社など数社のシリーズがあったと思います)、どれがいいか聞いてみたのですが、やはりピンとこない様子で、私が表紙や中身を見比べ、一番読みやすそうと思った(直観ですが)学研のものに決めました。
一方、角川のほうは、長男が高学年になった頃に、私の伯母からセットでプレゼントしてもらいました。伯母もどこかで、「歴史の勉強には学習まんががいいらしい」と聞いたようで、通販で購入したセットを直送でわが家に送ってくれました。
すでに学研のものを持っていたので、「えっ、また!?」と驚きましたが、出版社が違うし、読み比べてみるのも面白いかなと思い、有難くいただきました。
長男は、本好き、歴史好き(高校では地理選択ですが)、マンガ好きなので、角川のほうもすぐに読んでいました。両方を読み比べた長男の感想は「角川のほうが読みやすい」。
なので、長男の本棚には角川のセットが並んでいます。
一方、次男はその時はまだ低学年であまり興味がなく、高学年になってから学研のほうのシリーズを読み始めました。なので、次男の本棚には学研のシリーズが並んでいます。
学研と角川のものを比べると、学研のほうがサイズが大きく、オールカラーなので、私の印象としては低学年・中学年から読むのなら学研、高学年~大人が読むなら角川のほうかなという感じです。
もちろん、講談社や集英社などほかの出版社からも出ていますし、読みやすさやイラストの好みなどは人それぞれなので、書店や出版社のサイトなどで確認して、お子さんや親御さんが気に入ったものを選んでくださいね。
学研の「日本の歴史」
参考までに、学研と角川の違いを挙げてみると、学研の特長は、
簡単に挙げるとこんな感じですが、漢字にはルビがあり、児童書感覚で子どもでも気軽に読めそうです。
角川の「日本の歴史」
一方の角川のほうは、
こちらはサイズが小さめということもあり、コミック感覚で手軽に読めます(コミック本よりは大きいですが)。マンガ好きで、高学年から読む場合ならこちらがおすすめ。大人も充分楽しめる内容なので、親子で読んでみてください。私も、大河ドラマを観るかたわら、時々、学習まんがで人物や時代背景を復習しています。
どこの出版社のものでもいいので、ぜひシリーズで揃えて、歴史好きになってくださいね!
最後までお読みいただき、ありがとうございます!
【読書が苦手な子の本選び】スポーツが好きな子にはスポーツを題材にした本を
前回は、マンガやアニメが大好きなお子さんに、ジュニア文庫のノベライズ本を読ませてみることをおすすめしました。
では、『スポーツや身体を動かすことが大好き!』というお子さんには?
スポーツがテーマの物語本を
活発でスポーツや身体を動かすことが得意。どちらかというと家で遊ぶより外で遊ぶ方が好き。ひとりでじっと本を読むのは苦手・・・。
そんなお子さんに『読書』をさせるのは難しいと思っていませんか?
大丈夫です!ここでも、お子さんの『好き』という気持ちを利用して、本を読むきっかけにつなげていきましょう。
たとえば、野球やサッカーなどのクラブに入っているお子さんや、自分はしていなくても観戦するのが好きというスポーツがあるお子さんには、そのスポーツがテーマになっている物語本を選んで、「これ、面白そうだよ」とすすめてみてください(無理強いはせずに!)
スポーツクラブや部活動が舞台で、あるスポーツに熱中している小中学生が登場する本がたくさん出ています。小学校低学年のお子さんだったら、講談社から出ている「スポーツのおはなし」シリーズは特におすすめです。
オリンピックの種目をテーマにした創作童話シリーズで、野球、リレー、空手、テニス、体操、バドミントン、卓球、柔道、スポーツクライミング、サーフィンの10作品が出ています。有名な童話作家の方10名が書かれているので内容も素晴らしく、「物語本を読む面白さ」も実感できます。自分が好きなスポーツの本だけでなく、全く知らない競技の本を読むことで興味も知識も広がりますよ。
スポーツのおはなし 体操 わたしの魔法の羽 [ 小林 深雪 ]
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ちなみにわが家では、息子2人とも卓球をしていたので、卓球がテーマの物語を子ども自身が見つけて読んでいました。知っているスポーツだとイメージがしやすくなりますし、リアルな感想が聞けそうですよね。
チームふたり (学研の新・創作シリーズ) [ 吉野万理子 ]
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伝記や知識本もおり交ぜて
好きなスポーツの物語本を読んだら、次は、好きなスポーツ選手の伝記本やスポーツに関する知識の本なども読ませてあげてくださいね。
今年(2021年)のようにオリンピックが開催されたりすると、オリンピック関係やスポーツ、海外のことなどにも興味がわいてきますので、お子さんの興味に合わせて、「こんな本があるよ」とすすめてみてください。
また、シリーズで出ている本は、気に入った本があれば次々と投入していくことが、『本好き』を育てるための近道です。
マンガの伝記シリーズは気軽に読めるので、1冊読んで気に入っているようならそのシリーズの他の本もどんどん読ませてあげてくださいね。
親子の会話で興味を広げる
お子さんがある本を気に入って読んでいたら、親御さんもぜひ一緒に読んでみてください。意外と、子ども向けの本の中にも、大人が読んでも面白い本がたくさんありますよ!
そして、本の感想などを言い合ったりすることで、お子さんの『感じる力』『考える力』『伝える力』なども育まれます。
もし、親御さんがその本を読む時間がなかったり、興味がわかなかったりする場合でも、その本の内容や感想などをお子さんに聞いてみてください。親子のコミュニケーションの一環にもなりますし、いろいろと突っ込んで聞くことで、『文章を読み取る力や要約する力(読解力)』がぐんと伸びます。
『読解力』は学力を上げるために欠かせない力なので、特に中学受験を考えてらっしゃる親御さんは、お子さんが低学年の頃から(塾に通い始める前に)、家庭での何気ないやりとりで読解力をつけていくことを意識していると、その後の学習がかなりスムーズになるはずです。
興味のある本をきっかけに親子のコミュニケーションを育んで、読解力も伸ばしてくださいね!
最後までお読みいただき、ありがとうございます!
【本嫌いの子の読書対策】TVアニメが好きならノベライズ本から!
文字ばかりの本はまったく読まないけど、マンガは大好き!
テレビアニメやゲームにハマっている。
今日は、そんなお子さんにおすすめの読書法を紹介します。
マンガやアニメを否定しない
「鬼滅の刃」や「呪術廻戦」などをはじめとした最近のアニメブームはすごいですよね!
私も書店員の端くれとして、これらの人気コミックの発売日には怒涛のような忙しさを経験し、嬉しい悲鳴をあげております・・・
そして、実際に私も「鬼滅の刃」のコミックを読んだり、映画を観たりして、ハマってしまった一人であり、日本のマンガ文化のすばらしさや、アニメの質の高さを改めて実感しています。
わが家では、「鬼滅の刃」の映画を観た後は家族で感想を言い合ったり(どこで泣いたか、などを夕食時に話していました。こんな会話からもお子さんの考える力や伝える力が育ちますよ!)、それぞれが買ったコミック本を家族で回し読みしたりして、日常的にマンガやアニメを楽しんでいますが、親御さんの中には、子どもがマンガを読むのをあまりよく思っていない方や、マンガやアニメは勉強の邪魔、読書と言えば文字がいっぱい書かれている物語本や小説を、と思ってらっしゃる方もいるのではないでしょうか?
親御さんがあまりマンガなどを好きでなく、反対に子どもが大好きな場合、ついマンガを読んだり、テレビアニメを観たりすることに否定的になってしまいがちですが、そこは注意が必要かもしれません。ひとまず親の価値観や好みは横に置いておいて、お子さんの興味や好みを受け入れ、勉強や読書においても、その「好き!」という気持ちを利用していくことをおすすめします。
(マンガやアニメがきっかけで歴史や原作本に興味が広がる場合もよくあります。以下の記事もぜひ参考にしてくださいね!)
ノベライズ本をきっかけに
では、具体的にどう利用していくのかというと・・・
最近では、小中学生に人気のテレビアニメや劇場アニメが公開されると、わりとすぐに、各出版社のジュニア向け文庫から『ノベライズ本』が出版されます。
そこで、お子さんの好きなアニメや映画などのノベライズ本を探して、お子さんに読んでみることをすすめてみてください。
ノベライズ(novelize)は小説化するという意味で、『ノベライズ本』はアニメや映画などを小説化した本のこと。大人向けの文庫本にも、人気ドラマや映画を小説化したノベライズ本が多く出版されていますが、原作本や脚本とはまた違います。
もしお子さんが「鬼滅の刃」が大好きなら、コミックや映画のノベライズ本をすすめてみてはどうでしょうか。『文字がいっぱいの本』に慣れていないお子さんも、大好きなアニメの本なら抵抗なく入っていけるはずです。
ほかにも、テレビアニメやゲームのノベライズ本がいろいろ出ているので、お子さんの好きなアニメやキャラクターの本を探してみてください。
各出版社のジュニア文庫
今回紹介した『ジュニア文庫』ですが、たいてい漢字にルビがふられ、イラストも多くて小中学生でも読みやすいよう構成されています。
大手出版社が発行している主なジュニア文庫は、
などで、価格もお手頃なので、読んで面白かったシリーズをどんどん買い揃えていくこともできます。
小学館からは、名探偵コナンやドラえもん、ポケモン、ディズニー映画のノベライズ本がシリーズでたくさん出ていますし、週刊少年ジャンプを発行している集英社からは、人気のジャンプコミックス(鬼滅の刃、約束のネバーランド、僕のヒーローアカデミアなど)が原作のノベライズ本がたくさん出ています。
また、岩波少年文庫には、「モモ」「星の王子さま」「ドリトル先生シリーズ」などの名作本が多いので、子どもに名作を読ませたい場合も、ジュニア向け文庫なら気軽に読ませることができますよ。
まとめ
好きなアニメのノベライズ本をきっかけにして、少しずつ、物語本を読む練習をはじめてください。
本が苦手なお子さんには、親御さんが「こんな本があったよ」とすすめてみてくださいね!