親子で読書コーチング

2児の母でもあるライターが、おすすめ本や子どもの学力アップのための情報などをご紹介します。

まずは親から本好きに!忙しいお父さん・お母さんの読書タイム作りを考えよう

仕事や家事、育児で忙しく、本を読む時間がなかなか作れないお父さん、お母さん、ぜひ参考にしてください。

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すき間時間を読書タイムに。

すき間時間を読書タイムに 

前回のブログの中で、家庭での読書環境作りや読書習慣をつけていく工夫として、

  • 親も自分用の本を読む

というのを挙げてみました。

 

hasemari.hatenablog.com

 

これは、子どもへの読み聞かせではなく、お母さんやお父さんが自分で読む本を選び、子どもが本を読んでいるそばで一緒に読んだり、通勤時に読んだりして、読書する時間を持ってほしいということです。

今はついつい、時間があるとスマホをいじってしまう・・・
そんな人は多いはず。私もそうです・・・
SNSをチェックしたり、ネットニュースを見たり、ふと気づくと、スマホをいじりながら結構な時間が経ってしまっていることも。

そんなスマホタイムを読書タイムにかえていきましょう!これは意外と読書時間を稼げる結果になるのではないかと思います。

それから、仕事で電車通勤をされている人は、通勤タイムにも、スマホではなく読書を。通勤バッグには絶えず1冊、文庫本を入れておくのがおすすめです。

 

10分読書のすすめ

次男が通っている中学校には、朝、授業の前の10分間、各自静かに本を読む『朝読書』という時間があります。このような取り組みは全国的に広がっているので、「うち子の学校でもやってるよ」という方も多いかもしれません。たった10分でも、毎日読んでいると、1~2週間で文庫本1冊くらい読めるようです。

この『朝読書』のように、何かを始める前の10分間や、ホッと一息つく時間帯に、短時間の読書タイムを作ってみましょう。

朝、家族が出かけた後の10分間、家事に取り掛かる前の10分間、職場でのお昼休憩中の10分間、夕食後や寝る前の10分間・・・などなど。

 

家事、育児、仕事と忙しく過ごす日常の中では、20~30分程の読書タイムはなかなか確保しにくいですが、10分程度なら、読める気がしませんか?

 

同時進行の並行読みで

そらから、本の読み方ですが、必ずしも、1冊ずつ読み切らなければいけないということはありません。

私のおすすめは、数冊の本を同時に読み進める『並行読み』です。

これは、家のいろんな場所に本を1冊ずつ置き、普段持ち歩くバッグにも1冊本を入れて、その時々にいろんな本を読んでいく方法です。

ダイニングテーブルに置いた本は食後に、リビングに置いた本は休憩時間に、寝室のベッドサイドに置いた本は寝る前に、バッグに入れた本は通勤の電車の中で、という具合に、身近に本があるとすぐ本を手に取って読むことができます。この場合だと、同時に4冊の本を読み進めることができます。

よく、買った本を読まずに積み上げておくことを『積読(つんどく)』と言いますが、気になった本はなるべくすぐに手に入れて、一か所に積み上げずに家のあちこちに置く。そして隙間時間で『並行読み』していくと、忙しい人でも読書習慣をつけていくことができますよ。

 

読書を通じた子どもとの関わり方

そして、家で読書するときは

親が本を読んでいる姿をどんどん子どもに見せましょう!

お子さんが学校の宿題をしているそばで、親が本を読んでいる、そんなシーンは理想的です。

そして、時々、宿題の進み具合をのぞいてみたり、自分が読んでいる本について話してみたりすると、親子のふれあいタイムにもなりますし、お子さんが読書を身近に感じて自分でも何か本を読んでみよう、という気持ちが起こります。

また、『本選び』もレジャー感覚で親子のふれあいタイムにしていきましょう!

図書館で一緒に本を選んだり、書店に出かけたり。毎月1回は書店で1冊ずつ本を購入するなどイベント化すると、本を身近に感じ読書習慣もつきやすくなります。

まとめ

ほんと、お父さん、お母さんは忙しいですよね・・・
「自分の読書の時間なんて、なかなか取れない」という人も多いかもしれませんが、当記事を読んで「ちょっとずつでも読んでみようかな」と思ってもらえたら嬉しいです。

お子さんだけでなく、親御さんにも、本との素敵な出会いがありますように!
 
 
 
 
 
 
 
 
 

子どもが本好きになるために!家庭の『読書環境』を整える

子どもの成長において、“環境”って大切ですよね。読書がしたくなる環境や本好きになる環境ってどうすれば作れるのか、考えてみたいと思います。

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図書館にもどんどん通いましょう!

『本好き』になるきっかけは?

このブログを読んでくださっている親御さんの多くは、自分の子に「本をたくさん読んでほしい」「本好きな子に育ってほしい」と思っているのではないでしょうか。

でも、子どもは勝手に『本好き』にはなりません・・・

中には、本が好きで自分からどんどん難しい本を読み進めていく子もいますが、そのようなお子さんは、幼少期に好きな本との『出合い』があり、読みたい時に自分のまわりに本がある、または本が手に入るという『読書環境』があったからこそ、『本好き』になったのだと思います。

反対に、周囲にあまり本のない環境で育つと、当然『好きな本』に出合う可能性も低くなり、『本好き』になる可能性も低くなります。

よく作家の方のインタビューで、「親が本好きで家にたくさん本があり、自分にとって本を読むのはとても自然なことだった」とか、「家の近くに図書館があって、毎日のように図書館に通い、図書館にある絵本や児童書はほとんど読んだんじゃないかというほど本を読んでいた」というような子どもの頃のエピソードを聞くことがあります。

作家を目指すほどの本好きを育てるのは難しいかもしれませんが、家庭でのちょっとした工夫や親御さんの心掛け次第で、お子さんに無理なく読書習慣をつけることは可能です!

家庭と家族の影響力は絶大!

多くのお子さんは、幼稚園や保育園、児童館、小学校などでも本とふれあう機会はありますが、子どもの興味や読書力(読める本の文量や理解できる内容)に合わせて継続的に本を与えられる環境は、もちろん家庭です。

なので、家庭で、親御さんが子どもの身近に絶えずいろいろな本がある環境を作り、おやつを食べたり、テレビを見たりするのと同じような感覚で、無理なく自然に本と親しめるよう工夫するだけで、読書習慣はどんどん身についていきます。

さらに、いつも身近にいる家族の影響も大きいですよね。親だけでなく、兄弟姉妹などもよく本を読む家庭なら、普段から「この本、面白いよ」「なんの本を読んでるの?」などの会話があると思います。そんな環境で育つと、本への興味が自然と広がります。

 

具体的な『読書環境』作りの例

では、具体的にどんな方法があるかというと・・・

  1. 家のあちこちにミニ本棚を作って、いつでも本を読めるようにする
  2. 定期的に図書館に行って本をたくさん借りてくる
  3. 親子でまめに本屋さんに立ち寄り、気に入った本を買う
  4. 何かのご褒美には本を買ってあげる
  5. お小遣いの一部を図書カードで支給する
  6. 親が本選びに自信がない場合は定期購読を利用する
  7. 親も自分用の本を読む
  8. 親子で本の感想を言い合う
  9. 子どもが読んでいる本に親が興味を持つ


などが挙げられます。

1は、わざわざ本棚を用意する必要はありません。わが家では家にあったプラスチックの箱をリビングのテレビの前(一番目につく場所)に置いて、図書館で借りた本や読みかけの本を入れています。

4のご褒美の本は、図書カードでもいいですね。息子たちが小さかった頃、お手伝いするごとにスタンプを押して、全部たまったら図書カードをあげる、というのを一時やっていました。

8と9は、お子さんの表現力や読解力を伸ばすのにも役立ちます。
「どんなお話?」と親御さんが質問すると、お子さんがそれに答えるには、読んでいる本の内容やあらすじを簡単に説明する必要があります。最初はうまく言えないと思いますが、繰り返すうちにうなくなり、文を読み取る力や伝える力もついてきます。


ほかにも、ご家庭ごとのアイデアで『読書環境』をつくって、親子で楽しく『読書習慣』をつけていきましょう!

 

【読書習慣をつけるコツ】おやつのように児童書を!幼児期~学童期(移行期)の本の与え方

 自分で本を読むことに慣れていないお子さんに、どのように本を与えていったらいいか?家庭で取り組める、ちょっとしたコツをお伝えします。

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幼児期~学童期の本との関わり方

「本を全く読まない」または「本が嫌い」というお子さんに、いきなり「本を読みなさい!」「本を読まないと賢くならないよ」などと言っても逆効果なのは当然のこと。

 

また、「うちの子、全然本を読まないのよね~」と嘆いてらっしゃるお母さん、お母さん自身は本を読んでいますか?

 

またまた、子どもが小さい頃は絵本の読み聞かせをよくしていたけど、小学生になるとあまり読み聞かせをしなくなった、というお母さんも結構いらっしゃるのではないでしょうか?

 

ここ数年の育児や幼児教育において、絵本の読み聞かせの重要性はかなりひつこく(?)言われていて、幼稚園や保育園には絵本がたくさんあり、おうちでも、親子のコミュニケーション手段のひとつとして『絵本の読み聞かせ』は定着しつつあるように思います。

 

でも、子どもが小学生に上がってしばらくすると、習慣だった寝る前の読み聞かせをやめてしまったり、子ども自身も絵本より他のもの(テレビやゲームなど)に興味が移ってしまったりして、だんだん本から離れていってしまう親子が多いようですが、 この、幼児期から学童期にかけての時期がとても重要なんです!

 

絵本から児童書へ

幼児期から小学校低学年くらいの時期に、少しずつでよいので、絵本から児童書へと子どもに与える本を移行していけば、自然と本への興味が広がり、無理なく読書力(文字の大きさや文章量、理解できる内容など)も上がっていきます。

(この時期を当ブログでは絵本から児童書への『移行期』と呼びます)

 

もちろん、まだ自分で本を読めないお子さんには、親御さんがお子さんの好きな本や親が読ませたいなと思う本をどんどん読んであげてください。

 

子どもに児童書を与える、といっても、絵本や読み聞かせを卒業しましょう、と言っているのではありません。

 

絵本は、もちろん年齢に関係なく(大人も)ずっと読み親しんでいきたいものですし、読み聞かせも、子どもがせがめば何歳まででも続けていいと思います。

 

ただ、この時期(移行期)には、絵本に加えて、子どもの興味や読書力にあった児童書(お話の本や知識の本)をどんどん与えていってほしいのです。

 

おやつのように児童書を! 

食事やおやつは、お子さんの好みや栄養なんかを考えながら与えますよね。それと同じように、移行期には親御さんがお子さんの興味や読書力に合わせた児童書を選び、絶えず周囲に本があるという環境を作っていくのが理想的です。

例えば、

  • 定期的に図書館に行ってたくさん本を借りる
  • 本屋さんに行って、自分で1冊選ばせる
  • 何かのご褒美には本を買ってあげる
  • おじいちゃん、おばあちゃんからのプレゼントには図書カードをリクエストする
  • 家中のあちこちに本を置いておく

などなど。

「本=楽しい」のイメージを

子どもに「本=勉強」というイメージを定着させないよう、なるべく「本=楽しいもの、うれしいもの」というイメージで本が身近にある環境を作っていくのが理想です。

 

そして、ぜひ、お母さんやお父さんも、自分用の本を選び、お子さんが本を読むそばで一緒に本を読んでください。小説ではなくても、料理本自己啓発本などの実用書でもOKです!

 

家族それぞれが、自分の読んでいる本について話したり、感想を言い合ったりすることで、お子さんの表現力やコミュニケーション能力もどんどん身についていきます。

お子さんの読書習慣は、すぐにつくものではありません。幼児期からの読み聞かせをきっかけにして、いろんな本と出合うことで自分でもどんどん本を読んでいけるようになります。

親子でコツコツと読書習慣を積み上げていってくださいね!

 

読書で学力は伸びるの?自己紹介&「読書と学力との関係」について

はじめまして。
書店員ブロガーの“まりり”です。

この度、小学生のお子さんとそのお母さん、お父さんを対象に、家庭で読書習慣をつけていくためのアドバイスや本の情報を発信するブログをスタートしました!

皆さんに役立つ情報を発信していきたいと思っていますので、どうぞよろしくお願いします。

 

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自己紹介

私の本業はフリーライター今は書店員としても仕事をしています。
家族は夫と息子2人(今は高2と中1)の4人家族です。

このブログでは、仕事で見聞きした情報や自身の子育てを通じて気づいたこと、実践していることなどを中心にお伝えしていきます。

読んでくださった皆さんも、何か情報や感想、質問などがありましたら、コメントから気軽に投稿してくださいね。

本を読むと賢くなる?

仕事柄、小中学生のお子さんをお持ちのお客様から「子どもにどんな本を読ませたらいいですか?」とか、「読解力をつけるための本や問題集ってありますか?」と聞かれることがあります。

また、ママ友から「読解力をつけるために本を読むようにって塾の先生に言われたけど、どんな本を読ませたらいいのかわからない」というような話を聞くこともあります。

確かに、ここ数年、「勉強ができる子は本をたくさん読んでいる」とか「読解力をつけるために読書を」といったことがよく言われ、「学力を上げるために本を読ませなくては!」とあせっているお母さん方も多いのではないでしょうか。

では、果たして本当に、「本を読む子は勉強ができる」のでしょうか??

読書と学力に関してのデータより

逆に、「勉強ができるから、よく本を読むのでは?」という意見もあり、「本をよく読むから勉強ができる」のか、「勉強ができるからよく本を読む」のか、という卵論争(卵が先か鶏が先かという議論)に近いジレンマも感じます。

また、実際に、本はほとんど読まないけど基礎学力が高く、難なく中学受験を突破した、というお子さんもいらっしゃいます・・・

ですが、このブログでは、ベネッセ教育総合研究所公表の「小学生の読書に関する実態調査・研究」というデータをもとに、「読書をする子は学力高い」という観点で情報発信をしていきたいと思っています。

【参考データ】

ベネッセ教育総合研究所公表

「小学生の読書に関する実態調査・研究」→こちら

上記の研究データによると、

・読書量と偏差値の伸び率には相関性がある

・読書で伸びるのは国語力だけでなく4教科(国算理社)の学力に及ぶ

・成績下位の子どもの方が読書によって成績が伸びやすい

・多様なジャンル(お話系、自然・科学系、社会・歴史系、生き方に関する本など)を読めば読むほど偏差値の伸びが大きい

といったことがわかり、学力アップにおける読書の重要性が裏付けられます。

 

読書の効果

さらに、読書の効果については、読解力や語彙力など学力アップのベースとなる力だけでなく、感受性や想像力、コミュニケーション能力など、生きていく上で必要な力も身につくことはよく言われています。

当ブログは、主に「読書を通じて子どもの学力を上げたい」と考えている親御さんを対象としていますが、読書は、楽しく心豊かな人生を送る上でも欠かせないものだと思います。

あまり肩に力を入れすぎず、このブログを読みながら、親子で『本好き』になっていただけたら嬉しいです。おすすめの本などもどんどん紹介していきますので、本選びの参考にしてくださいね!