【読解力を伸ばすコツ①】自宅で簡単にできる工夫と本以外から伸ばすコツ
国語だけでなく、すべての教科や入試などでも求められる『読解力』。
このブログでも読書を通じて『読解力』を伸ばすことを目指していますが、今回は、より気軽に、おうちでのちょっとした工夫で読解力を伸ばしていく方法についてお伝えします。
子どもが興味を持ちそうな新聞記事を使って(2021年2月3日の読売新聞より)
教科書を読めない子
どんどんデジタル社会になり、将来的に「AIに仕事を奪われてしまうかも!?」と言われている昨今ですが、こんな時代だからこそ、『情報を読み取る力』や『読解力』の重要性がいろんな分野で問われています。
数年前に話題になった「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」の著者としても有名な、国立情報学研究所教授の新井紀子さんは、「クラスの9割くらいは教科書を読めていない」と衝撃的なことを言われています。
この「読めていない」は文字として読めるかどうか、ではなく、文章に書かれてあることを「正確に読み取る」ことができているかということ。それにしても、クラスのほとんどの子が教科書をちゃんと読めていないという状況はかなり驚きですよね!?
【参考文献】
AI vs. 教科書が読めない子どもたち
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一工夫で読解力を伸ばす
こんな話を聞くと、「うちの子は大丈夫?ちゃんと教科書の内容を理解できてるの?」と不安になりますよね。
読解力を伸ばすために、『読書』することはもちろん有効ですが、本の選び方や読んだ後の親子の会話などで、より効果的に読解力を伸ばしていくことができます。
例えば、
- 課題図書になっている本や学校、図書館、メディアなどで『考える力がつく』などと紹介されている本を選ぶ
- 子どもが本を読んだ後に、その本の内容を聞いてみる(親がその本を読んでない場合)
- 親もその本を読んでいる場合、「どうして主人公はそんなことを言ったのかな?」などと子どもの考えを聞いてみたり、親の感想を伝えてみる
- 子どもが自分で選んだ本やお気に入りの本を読んでいる場合、「なぜその本を選んだのか」「なぜ好きなのか」などを聞いてみる
- 子どもにおすすめ本がある場合、親や兄弟に「どこがおすすめか」「なぜ読んでほしいのか」などをプレゼンさせる
などでしょうか。
ここでは読書後の『親子の会話』が重要になりますが、ポイントは、親からあまり“質問攻め”にしないこと。質問攻めにすると子どもは身構えてしまうので、あくまでも自然な『声かけ』で、本の内容や子どもの考えなどを引き出せたらいいと思います。1.については、当ブログでもおすすめ本を紹介していきますので、参考にしてくださいね!
本以外で読解力を伸ばす
ここでいう『読解力』とは、国語的な、物語の筋や心情などを読み取る力のことだけでなく、算数や理科、社会などの問題文を正確に読み取る力のことも指しています。
なので、本を読むことだけでなく、生活の中のあらゆることから『情報を読み取る』→『考える』→『伝える』という練習をすることで、子どもの『読解力』はどんどん伸びていきます。
本以外では例えば、テレビドラマやゲーム、新聞、日常会話、親子ゲンカや兄弟ゲンカ、食レポ・・・などなど。ちょっと意識するだけで、読解力だけでなく語彙力、分析力、表現力・・・といろいろな能力を伸ばせる可能性があります。
わが家の場合は、最近、中1の次男に新聞の切り抜きを読ませて、内容や考えなどを聞く、ということを始めました。本当は本をたくさん読んでほしいのだけど、とにかく次男は部活とクラブ(中学校の卓球部と学外のクラブチームに所属しています)で忙しくて時間がない!そんなお子さんは多いと思いますので、高学年以降は、新聞の切り抜きを読むことなど、短時間で取り組めるもので『声かけ』を工夫してみることもおすすめです。
まずは、あまり難しく考えずに、家庭での身近なことから親御さんの『声かけ』を工夫していってくださいね。
【参考文献】
プレジデント Family 2021年 冬号
「読解力」は家で伸びる!
最後までお読みいただき、ありがとうございます!