親子で読書コーチング

2児の母でもあるライターが、おすすめ本や子どもの学力アップのための情報などをご紹介します。

【小学低学年向け童話の選び方】絵本の読み聞かせから童話の“ひとり読み”へ、本の選び方や与え方のコツをご紹介

今回は、絵本の読み聞かせからステップアップして、お子さん自身が童話などの物語本を自分で読めるようになるコツやおすすめ本をご紹介します。

f:id:Hasemari:20211128162128j:plain

 

 

読み聞かせと同時に

幼児期から絵本の読み聞かせを習慣にしているご家庭は多いと思いますが、小学生になると「読み聞かせはいつまで続ければいいの?」と思われる場合もあると思います。

結論からすると、読み聞かせはいつまでもOKです。「もう自分で読めるから」と無理に卒業させる必要はありません。

お子さんが「読んで」と求めれば、いくつになっても読んであげてくださいね!


もちろん、自分で読みたいお子さんには、いろんな本をどんどん与えて読書ができる環境を作ってあげてください。


一方、自分でなかなか読もうとしないお子さんには、ご家庭での工夫が必要です。
読み聞かせを続けながら、少しずつお子さんが「自分で読みたい」と思うような本を与えてみてください。
「もう自分で読めるでしょ」などと言って無理に読ませるのではなく、お子さん自身が「自分で読みたい」と思えるような環境づくりが大切です。

 

“ひとり読み”への第一歩

お子さんが興味を持ちそうな本を親御さんが選んで、「この本、面白そうだよ」と声をかけてみてください。読もうとしなくても、無理強いはせずに、親御さんが手に取って黙読したりして、親自身がその本に興味をもっている様子を示してください。すると、お子さんも興味を持ち始めることがあります。

与える本は、

  • お子さんが好きな物や人、趣味や習い事に関することがテーマの本
  • 親が子どもの頃に好きだった本や思い出の本
  • ベストセラー本や話題になっている本

などを。その本に関するエピソードを話しながら薦めてみると、より興味を持ってくれると思います。

そして、いきなり自分で読ませようとはせずに、ひと段落ごとやページごとに親と交互に読んだりして、自分で読む練習を少しずつしていけば、無理なく“ひとり読み”にステップアップしていけるはずです。

夜寝る前の読み聞かせが習慣化しているなら、「今日は○○ちゃんが読んでくれる?」など交代制にして練習してもいいかもしれません。

いつもの読み聞かせが、より充実した親子時間になるかもしれませんね!

 

低学年向け童話の選び方

もちろん、文字が大きいことが前提です(漢字がある場合は、たいていルビがふってあります)。
そして、挿絵が多く、絵本感覚で楽しめるような童話から始めてくださいね。

下記に選び方のポイントとおすすめ本をピックアップしてみました。参考にしてみてください。

 

【読みやすさから選ぶ】

特に文字が大きく、文字量も少なめの本。挿絵がたっぷりなので気軽に手に取れます。まだ文字を読むのに慣れていないお子さんは、こんな本からスタートしては?
音読するよう促して、親御さんが横で確認しながら読ませてみてください。

きいろいばけつ
もりやまみやこ・著 つちだよしはる・絵
あかね書房



おおきなおおきなおいも
赤羽末吉・作 
福音館書店


おばけとしょかん
斉藤洋・著 森田みちよ・絵 
講談社

 

 

【ロングセラー本から選ぶ】

昔から読み継がれている本は、やはり子どもを惹きつける魅力にあふれています。幼稚園や学校の図書室、図書館などにもある馴染みのある本なら、お子さんも「この本、知ってる!」と興味を持つかもしれません。

エルマーのぼうけん
ルース・スタイルス・ガネット・著 
福音館書店


ふらいぱんじいさん
神沢利子・著 堀内誠一・絵
あかね書房

 

なぞなぞのすきな女の子
松岡享子・著 大社玲子・絵 
学研プラス

 

【人気シリーズから選ぶ】

シリーズ化されて何巻も出版されている本は、面白くて子どもたちにも大人気です。気に入ったら同じシリーズから数冊読ませて、読むのに慣れてきたら他の童話も投入してくださいね。そのシリーズだけしか読まない、ということにならないように。

 

かいけつゾロリシリーズ
かいけつゾロリのドラゴンたいじ
原ゆたか・著
ポプラ社

 

寺村輝夫の王さまシリーズ
おしゃべりなたまごやき
寺村輝夫・著 和歌山静子・絵
理論社


【興味のあるテーマから選ぶ】

食べ物や動物、乗り物、スポーツなど、お子さん自身が興味のあるものが出てくる本なら、読む楽しみも倍増!親御さんはお子さんが今、何に興味を持っているかなどをリサーチして本選びに役立ててくださいね。
好きなもののほか、日常生活や学校・園などで身近に体験していることがテーマの本もおすすめです。

わかったさんのおかしシリーズ
わかったさんのクッキー
寺村輝夫・著 永井郁子・絵
あかね書房


ペンギンたんけんたい
斉藤洋・著 高畠純・絵
講談社

 

たんたのたんけん 改訂版
中川李枝子・著 山脇百合子・絵
学研プラス


まほうのじどうはんばいき
やまだともこ・作 いとうみき・絵
金の星社

 

まとめ

“読み聞かせ”から“ひとり読み”にステップアップできると、お子さん自身が自由に本を読めるようになり、読書量が格段に増えます。


この過程は、特に親が働きかけなくてもどんどん自分で読みだす“本好きタイプ”のお子さんならスムーズに進みますが、本を読むのに抵抗があったり、本以外に楽しみが多いお子さんはなかなか進みません。

でも、諦めないでくださいね!
「うちの子、全然、本を読まなくて」となげく前に、上記のような工夫をしながら、おすすめ本などから少しずつ試してみてください。

無理強いはせずに、読み聞かせも一緒に行いながら、がポイントです。

親子で“本を読む楽しさ”を実感していってもらえたら嬉しいです。


今回も長文をお読みいただき、ありがとうございます。
何かヒントや参考になることがあれば幸いです。